”もやもや”を伝えること、
気づくことの大切さって?

特別協賛企業の思いを聞いてみた!

広島電鉄株式会社

「もやもや」を知ることは
はじめの一歩

(人事部労務課 坂谷 直亮さん)

●今回、ジェンダー川柳コンテストにご協賛をいただいた理由は?

現在、弊社では、年齢や性別といった個人の属性に関わらず、多様な人材に活躍してもらうための人事制度や職場環境づくりを推進しています。2023年、男性職場とされてきた技術系職場に初めて女性社員が配属されたのですが、まさに、試行錯誤をしながら環境づくりを進めているところです。男性ばかりだった職場に彼女が入ったことで、「ひょっとしたら、こういったところにも目を向けなきゃ」というような、そういう気づきが現場に生まれていると思います。

彼女をはじめ社員全員が、性別による「もやもや」を感じることなく、意欲的に仕事に取り組み、一人ひとりの力を最大限発揮できる社内環境整備に取り組んでいくことを人材育成方針に掲げている弊社の理念に合致していることから、今回協賛させていただきました。

「変わらないといけない」と思っていても何をどうすればよいか分からない。職場に限らずそう思っている方がたくさんいると思うんです。ですから「私はこんなことで『もやもや』していますよ。」を知ることは、はじめの一歩として大切だと思いました。

● 「もやもや」を拾い上げる必要性を実感しておられるのでしょうか?

そうですね。周りにとっては大したことでなくても、その人にとっては大きなことというものがあって、そんな「もやもや」が働く上でその人のパフォーマンスの発揮を阻害しているということが、ひょっとしたらあるのかなと思っています。性別による「もやもや」を解消していくことは、多様な人材が活躍できる働きやすい職場づくりを進める上で、とても重要なことだと考えています。

自分が整備した電車が
広島に
走る姿を見て、
楽しい!

(車両課初の女性社員 宍戸 葵さん)

●現在の職務内容を教えてください。

電車のメンテナンスに関わる車両課という部署に配属されて10か月が経ちました。仕事は、ブレーキ周りの部品を一度電車から外して、全部バラして新しい油等と交換して、それをまた組み直して、そして実際に動くかどうかをテストするといったことを行っています。

実際に自分がメンテナンスした車両がちゃんと動いている姿を見て、きちんとメンテナンスができていたことが確認できるので、それがやりがいや楽しさに繋がっています。

●この仕事に興味をもったきっかけは?

昔から電車が好きで、自分が整備した電車が広島を走る姿を想像したら、とても楽しいなと思い、この仕事を目指しました。

車両課は、これまで男性だけの職場で、自分が初めて配属された女性になるので、一生懸命やって、受け入れてもらえるようになればいいなという気持ちでした。しかし、実際に配属されてみると、職場全体で環境を整えたり、様子を気にかけてくださり、とてもよい職場だと思っています。

些細な「もやもや」もどんどん
吸い出していきたい

(車両課の上司 堤 敦彦さん)

●女性社員が入ったことで、職場に変化はありましたか?

車両課に女性が配属されることが決まった時の社員の動きの速さにびっくりしました。社員には配属の2週間くらい前に伝えたのですが、更衣室の窓にフィルムを貼り付けたり、トイレの扉を開放しないなどとルールを決め、みんなで準備を始めました。彼女が入って、全体の雰囲気が明るくなったと思います。彼女も楽しく働いてくれていて、そういう姿を見て周囲もますます張り切って仕事をしています。

●社員一人ひとりが性別に関わらず楽しんで 働くためには、今後、どんなことが必要と考えていますか?

配属前に、設備面を中心に準備しましたが、「これで足りているのかな」と不安しかなかったです。まだまだ環境整備 は十分ではないと思っているので、普段から会話をして、些細なものでも課題をどんどん拾い上げるようなちょうど良い関係性を作っていきたいです。また、継続して女性にも入ってもらえるような環境を作っていく必要があると思っています。