”もやもや”を伝えること、
気づくことの大切さって?

特別協賛企業の思いを聞いてみた!

株式会社フジ

「もやもや」を知ることで
お客さまの生活に
寄り添い、支え、つながりたい

(ダイバーシティ&インクルージョン推進室 岡田 実紀さん)

●今回、「ちぃともやもやジェンダー川柳コンテスト」にご協賛いただいた理由は?

この春、広島に本社機能を移転し「地元に、新しいつながりを。」というスローガンのもと新生フジとしてスタートを切りました。

世の中の生活様式が多様化していく中で、私たち小売業がお客さまの豊かなくらしづくりに貢献し続けていくためには、お客さまが家庭生活や買い物の際に、口には出さないけれど感じている”もやもや”を知ることが必要であると考えていまして、まさに今回この川柳コンテストを通してそういった潜在的な思いを知り、そのお悩みを解消していく手助けやお客さまに寄り添っていくことができるのではないかと思い、協賛させていただきました。

●実際に多様化するお客さまのニーズにどのような対応をとられましたか?

社会の変化により、共働き世帯や家事・育児の分担を考えるご家庭、ご年配の世帯が増えてきており、お客さまの買い物スタイルも変化しています。

新規オープン店舗や改装を行う店舗において、商品面では、即食コーナーやフローズンコーナーの売り場を拡大し、こういった子育て世代や年配のお客さまのニーズにお応えしています。また、設備面では、大型店舗において、女性(ママ)、男性(パパ)のどちらも利用できる、調乳器による授乳やおむつ替えを行うレストスペースの設置を進めています。

さらに各店舗で生活スタイルやその地域にお住まいのお客さまに適したニーズを吸い上げられるようになれば、もっともっとお客さまとのつながりも強固なものになっていくのではないのかなと考えています。

「もやもや」を吸い上げ、
周りも一緒
になって
解決方法を考えていく

●ジェンダーギャップ解消に向けて(株)フジとして取り組んでいることはありますか?

小売業界は、女性従業員の割合が多いにもかかわらず管理職は男性の方が圧倒的に多いのが現状ですが、多様な視点 を持ったお店づくりに取り組むためにも、女性管理職の登用や誰もが働きやすい環境整備を進めています。

これまで女性管理職が少数であった背景として、店長等の管理職は朝から夜まで長時間お店にいなければいけないという風潮がある中で、家庭での家事分担が女性に偏っていること等の理由から、女性社員がリーダーを目指しにくい環境であったと考えられます。

そこで、ナイトマネージャーという夜間責任者制度の導入や、年2回、5連休の年休取得の推進を通じた計画的な働き方の徹底などにより、時間外勤務の削減や「管理職は長時間いないといけない」といった従業員の思い込みが解消されつつあります。弊社は、「2030年までに女性管理職比率30%」を目標に日々取り組んでいます。

●女性管理職を増やすうえでの課題は?

女性がやりたいと言いづらい状況が一番の課題かなと思っています。

能力は男性と遜色なくても、「自信がない・・・」、「働き方を男性と同じようにしないといけない」、といった本人の思い込みや、「家庭との両立が・・・」など、家事・育児の役割は自分が担わないといけないという固定観念から、なかなか手が上がってこない状況があると思います。

この課題の解決には、家族や上司といった周囲の人がまずは気づいて一緒に考えて行動に移していくこと、「大丈夫?」といった声がけをしていくことが必要であると感じています。

●今後、(株)フジとして取り組んでいきたいことは何ですか?

働きやすい制度の整備とお客さまの喜びにつながるやりがいがあること、この2つが同時に回って初めて誰もが活躍できる職場になると思っています。その実現にはやはり従業員のワークライフバランスが取れないといけないですし、各家庭での家事・育児の役割分担見直しや日頃の”もやもや”解消をしていくことが必要です。

ですので、地域のお客さまに愛されるお店づくりのため、お客さまの”もやもや”、従業員の”もやもや”どちらも吸い上げながら、その解決に向け、弊社も一緒になって考えていかなければならないと思います。